2012年3月19日月曜日

My First Sony



子供の頃に父から贈られたもので特に思い出深いものといえば、前にブログ記事にした"おふう"と、この"My First Sony"シリーズのウォークマンです。

再生/巻き戻し/早送り/停止のシンプル極まりない構成にポップな配色。(赤丸ボタン=録音機能すらなかった)
かなりのお気に入りで、高校生になってもまだ現役で使っていました。
裏面がスケルトンになっていて、中の構造が丸見えなのがまた可愛かったんです。(画像が無いのが残念)
調べてみたトコロ、「幼少時からソニー製品に親しんでもらい、大人になっても買ってもらう」という戦略だったらしいのですが、周囲の「絶対売れない」という意見を押しのけての開発の結果、子供のみならず一部のデザイン好きの大人まで夢中にさせるヒット商品となったとの事です。Appleに対抗してまたこういった独自の「万人受けはしないけど、好きな人は異常に好き」(←ちなみに好きになる人は男女問わずこんな感じかも..)な製品を作って欲しいなあ。(すみません、完全なMacユーザーのくせに)

 これが"My First Sony"のコンプリート...POP!

年頃になると、友人や好きな男の子とミックステープを送り合ったりもしました。
選曲はもちろん、曲順やラベルのデザイン(もちろん手描き)にも物凄くこだわったり、一曲一曲解説までつけたりして...。(根がオタクなんですね)
そして相手から送られたテープをこの赤いウォークマンにセットして通学/通勤しつつ、「へぇ、なにこの曲いいじゃん」と思うと、それが次に家族で車移動する時のBGMになるわけです。父は小唄やオールディーズ(今では大好きですが)を聞きたがるので戦いつつ。。

テープが 好きでした。オモチャのようにガチャガチャとラフに扱える気軽さと、巻き戻しや早送りで再生したい箇所が指先の感覚で把握できる所。

同じ世代の方なら「赤い」といえばスイートピーではなく、「彗星=シャー・アズナブル」でしょうが、私は10代を共にしたこの再生機を連想します。

キュルキュルという、懐かしい音と共に。



Yamaha-Mitsubishi-Toyota-Suzuki-Sony-Minolta-Kawasaki-Sanyo-Casio-Toshiba

2012年3月7日水曜日

忘れられたタイトル

どうしても思い出せない映画のタイトルがある。

小学校、たしか4、5年生くらいの時に、姉と共に母に連れられて観に行った映画。

新宿か、もしくは渋谷あたりの映画館。

ニューヨークを舞台にしたドキュメンタリーだった。

地下鉄の階段を降りるシーンと、何よりも鮮烈に焼き付いているのが、

10代の黒人の子供が路地裏で刺されるシーン。

Tシャツをぺろっと捲って、脇腹の傷口を見せながら「こんなことは日常茶飯事だよ。」というセリフ。

白黒だった気がする。

それがハーレムを舞台にしていたのかは思い出せないが、

そういった子供達の母のようになっているパーマヘアーの日本人の中年女性が主人公だった。

母や姉に聞いてもうろ覚えだった。

当時の私のニューヨークのイメージといったら、この映画の殺伐とした感じとキースへリング だった。

あの映画が制作されてから二十数年。 

ニューヨークは随分と安全な街になった。

と思っていたら、週末空き巣に入られた。

空き巣というとまだ平和な感じがするが、家に居たら強盗だったかも知れない。

空き巣が入った前夜、だれも帰宅していない家に1人戻った私は、何か妙な空気を感じた気がして、わざわざ洗面所の窓ガラスの汚れをじっと見て「ガイコツに見える!!」と思い込んで腰を抜かしそうになったり、霊は音を怖がるというので手を叩きまくったり、挙げ句の果てに恐くて居てもたっても居られなくなり、近くに住む友人宅に「ちょっと...今からお邪魔していいですか?」と押し掛けるという、軽く狂った行動をしていた。

今から思うと、虫の知らせだったのだろうか。 虫というか、霊の。

とにかく、ルームメイト共々、命が無事で良かった。

警察によると、黒人のティーンエイジャーのグループによる窃盗のリポートは、毎日あるという。

そこからそのキッズ達の生活を想像していて、何億もの記憶のヒダに埋もれていた映画の断片が蘇ってきた。

でも、タイトルが思い出せない。

どなたか心当たりのある方はご一報を。

厄払いの方法も、一緒に沿えて頂けると助かります。