2010年3月21日日曜日

ボタニカルガーデン




土曜日。

快晴。

それどころか、起きたらまるで初夏のように太陽が熱く、白く輝いていたので、「来たか。夏め。。」と思いながら二度寝する。
(とばさないで頂きたいんですけど、私の1番好きな「春」を。)

11時くらいに「本起き」して、窓の外を見ると、みんなもう半袖やタンクトップで歩いている。寒風吹きすさぶ日でも平気で半袖を着たりするアメリカ人の肌は、ゴムで出来ていると信じているので、「またまたァ〜」と疑ってかかったけれど、外に出てみたら羽織っていた上着を脱ぎ捨ててしまった。

それにしても、どこから湧きだして来たのかと思う程、たくさんの人が道に溢れていた。ちなみに、うちのあるパークスロープというエリアは、本当に親子連れ、ワンちゃん連れが多い。まさに、犬も歩けば犬に当たるという感じ。

せっかく家がプロスペクトパークに近い上にこんな夏日なので、ブルックリン図書館の横の道を通って、ボタニカルガーデンへ向かった。


ブルックリン図書館。以前撮ったもの。


入園料を払い、広大な庭園を花の匂いを吸い込みながら歩く。




庭園に来たのは、年末年始に日本に帰国した際に姉と訪れた浜離宮恩寵庭園以来だ。
その前は、たしか2006年頃に1人で訪れた、目黒の東京都庭園美術館。
いずれも、とくにパンチの効いた思い出ではないけども、お気に入りの思い出となっている。

こちらのボタニカルガーデンは、「シェークスピア・ガーデン」(シェークスピア作品に出て来る植物を集めた庭)「ジャパニーズ・ガーデン」(1914年に作られたそう。ちゃんと鳥居もある。)など、色んなテーマに沿った庭がある。


まだ開花していない、「Cherry Walk〜桜ガーデン〜」の芝生に寝そべって、空を仰いだ。
4時頃だったのだが、まだまだ空は青く、太陽が、目を閉じていても瞼の裏をオレンジ色の卵の黄身色に染める。
薄目を開けて、周りを見ると、私のように寝そべっているカップル、追いかけっこをする子供達、敷物の上で各々で読書をする老夫婦、桜の樹のふもとでノートパソコンをいじる青年などが、のどかに点在していた。「庭らしい風景。アハハ」と安心して、また目を閉じる。

すこし経って、目を開けると、真上を飛行機が通過するところだった。飛行機雲がすぐに流されていたので、思いのほか風は強かったのだろうか。

少し肌寒くなったので、カーディガンを羽織り、お尻に付いた草を払い、「日本庭園」の方へ歩く。
ここでは、鳥居のある池があり、鯉が泳いでいた。印象は「オゥ、ジャパニーズ!」


「大明神」と書かれた鳥居と、ジャパネスク気分に浸る恋人達

で、ふと目線を下にやると、亀の親子が石の上でひなたぼっこ。
子亀を背中に乗せた親亀がいて、いったいどうやって乗せたのだろうと感心する。

1番右、子亀を背に乗せてみた親亀さん



それから、季節になったら睡蓮などが咲くはずの水庭を見る。
ここには紅い金魚が泳いでいたのだが、それを見ていた子供が唐突に池にツバを垂らしたのを私は見逃さなかった..。

〜そこで〜 小学生の時に(ちょっと変わっている)母と「アメフラシを観察しに行くツアー」という、なかなかコアなツアーに参加したのを思い出した。そのヌルヌルとしてブニブニとした不気味な軟体動物「アメフラシ」と対面して、観察したり触ったりした後、参加者はそれぞれ自由に浜辺を歩いたのだが、そのとき私は足元に落ちていた海綿を拾って、何の気もなしにそれを引きちぎったのだ。すかさず、そのツアーのリーダーぽいお兄さんに「残酷!それは生き物なんだよ!」と怒られたのだが、そんなスポンジが生き物だなんて、どうにも腑に落ちなかったのを覚えている。

子供は、世の中の疑問について、色々と自分で試さないといられない生き物なんだと思い出した。池にツバを垂らす少女を見て。

いちばん楽しみにしていた熱帯雨林の温室は、もう時間になって閉まっていた。

巨大な樫の木やイチョウの木を見つけ、じっくりと触っていると、カートに乗った2人の黒人のお兄さん達に「もうそろそろ閉園なのでよろしく〜。」と言われ、帰ることに。


「アバター」的には、三つ編みの先っぽにつなげる所なんだけど...


こんなに気持ちの良い場所が近くにあるなんて。。

と、その気持ちの良さのまま帰る筈が、ふと立ち寄った家の隣のオーガニック食料店のジュース・バーで、いわゆる青汁かと思って頼んだWheat Grass(カモジグサ)のジュースを飲んで、ものすごく気持ち悪くなって吐いてしまった。吐きながら、「これ、まさか猫草(猫が毛玉を吐き出すために食べる草)では?」と思う。。


何年か後に、今日の庭園の思い出をうかべる時には、草を飲んで吐いた、という箇所はスッキリと忘れていたいと思う。




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