金曜日の18時から21時までは入館料が任意料金(タダ〜いくらでも)ということで、ホイットニー美術館に行ってきました、Akiちゃん(ルームメイト)と。
ホイットニー、ちょうど1年前位に、大好きなEdward Hopperの絵を見に来て以来。
とくに下調べをせずに行ったんだけど、大当たりでした。
常設の他に、Jenny Holzerというアーティストの展示がやっていて、LEDを使った電光掲示板のようなインスタレーションと、大きなキャンバスにシルクスクリーンで文書をプリントした作品群の2部構成。
LEDの方は、圧倒されるような大きさのものや、文字の流れる速度の違いで面白い視覚効果をもっているものまで、実に色々とあった。読むと、政治的な言葉や人間への警告的なメッセージがほとんどだった。読まないで、焦点をあわせないで見ると、動く歩道に乗っているような、不思議な感覚。うーん、面白い。
見えにくいのに、裏面までちゃんと違う文字が流れていた。(マメだなー、と思った)
LEDの方も良かったけど、個人的にはシルクスクリーンの方が、身震いする程カッコ良く感じた。結構大きめの白やアイボリーのキャンバスに、FAXで送られたような文書がそのままプリントしてあり、私は内容は読まず、その発想とビジュアルのカッコ良さに単純に「参りました!」だったんだけど、後で調べてみるとかなり凄い、政治的なコンセプトだったことが判明。
なにやら、全ての作品で、文書のところどころがペンで消されていたので、個人情報の何かだろうってことは感付いてたんだけど。。
塗りつぶし過ぎでしょ...
ホイットニー美術館サイトの説明を読むと、これらは非政府の団体"National Security Archive"などから集められた、アメリカ政府のイラク戦争時の機密解除された文書とのこと。
そして、ところどころ黒い部分は、機密解除の際にアメリカ政府によって、塗りつぶされた情報らしい。
これを作品にする際、Holzerは塗りつぶされた部分も含め、「そのまんま再現すること」にこだわったとのこと。
その中にはアメリカ軍からホワイトハウスへ送られた、イラク侵略の作戦/計画のパワーポイントによるプレゼン資料や、罪に問われたアメリカ軍の人員のハンドプリント(手紋)もあって、どれもこれも、政府によって黒く塗りつぶされている箇所があっちこっちに。
ふ〜ん、こういう内容だったのか。
アートとして見てもカッコ良かったけど、コンセプトを知るとまた別の見方になる。
じーっと読み込んでる人が多かったけど、こういうことだったのか。
また行かなくては...。(今度は読みこみに。)
でも、やっぱり「アート」としてまずビジュアルもカッコ良かったのが凄いと思った。
コンセプトがしっかり素晴らしくても、カッコ悪かったらだめだし。
逆でも弱いし。両方できてるって、凄いなぁ。
5月31日までですってヨ、奥さん!
あ、ちなみにケニー・シャーフのラリラリ風の絵も良かったなー。
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