2012年12月28日金曜日

〜小さな旅〜熱海編


今回の記事は、こちらのBGMがおススメとなっております。

デューク・エイセス「女ひとり」
「女ひとり」を「女ふたり」に、それから
「京都ぉ〜♩」を「熱海ぃ〜♩」に変えてお楽しみ下さい。 


11月の後半に、同い年の従姉妹のマキちゃんと熱海へ温泉旅行に行ってきました。
温泉へ行くことは、ニューヨークで夢を見続けた事ナンバーワンでしたので、行きの列車の中から、既に頭にタオルを乗せたいくらいキブンが盛り上がっていました。

マキちゃんは横浜在住なので、熱海駅で待ち合わせをしました。(遠い駅で待ち合わせ、って新鮮で良かったな〜。全然違うけど、ちょっと駆け落ちみたいで、、なんちゃって!)

待ち合わせはお昼時だったので、早速マキちゃんが調べておいてくれた定食屋さんでお刺身定食を。 これまた夢に見た事。「日本ていいねえ〜!日本人で良かったっ!」と連呼しながら頂きました。

それからホテルの送迎バスに乗って、チェックイン。
ここで凄いことが。マキちゃんが手続きをしてくれていたので、私は横でコンシェルジュの説明やらを軽く上の空で聞いていたのですが、上品な口調の説明の中で唐突に「ホテルの近くには.....ヒホーカンなどが...」 と聞こえて来るや否や、空中遊泳していた私の意識がビシッと入りました。「え...と?ヒホーカン、ですか...?」と確かめる私に、上品な笑顔を1ミリも崩すことなく「はい、すぐ近くの山の上にはヒホーカンがございます。」と言うではないか。マキちゃんも「おお〜」と言ったので、「マキちゃん、さては私がB級スポット好きだからって、わざわざこのホテルを選んだんだな、まったくもう...。どんだけ〜?(古)」と思い、手続きを終えたマキちゃんに「ちょっとちょっと、秘宝館てさぁ!(>v<)」と言うと、マキちゃん「ヒホーカンて、なに...?」と。「え?ちょっと!だってさっき、おお〜って言ったじゃない!」と言うと、「いや、何かわかんないけど何となく...」って。呆れ顔で(どっちが)一通り(スラスラと)説明すると、マキちゃん「ひぃ〜!」という正しい反応。でもねマキちゃん、このホテルを選んだが運の尽き、ヒホるよ!という事でロープウェイに乗りました。

山頂は、熱海の町が見渡せる展望台となっており、撮影大好き(自分撮影にはあまり興味なし)の二人はしばしカメラ小僧のようにアングルを変えてはカシャ、を続けていました。一通りいい絵が撮れた所で、「そろそろ、ヒホろうか」と中へ。
私は都築響一さんの著書で秘宝館なるものの存在を知ったのですが、実際に来たのは初めてでした。マキちゃん、夢がまた一つ叶ったよ、ありがとう。
館内は撮影禁止だったので、お見せ出来ないのが残念ですが、、、皆さん、機会があれば是非行ってみて下さい。潰れてしまう前に。あれほどまでに一度に「昭和」「色褪せ感」「さびれ」「めちゃくちゃ」「B級」を感じた事はありません。 
例えば、熱海と言えばの「金色夜叉」の設定を勝手に秘宝館用に変え、貫一とお宮の仕掛け人形がジーコジーコと動くコーナーがあったのですが、年季が入り過ぎてめちゃくちゃシュール。コワい...。他にも爆笑するか絶句するしかない仕掛けが満載で、出る時にはクラクラ。いや〜、凄かった!

夜は、例のコンシェルジュが手渡してくれた熱海の地図を片手にブラブラと散歩しつつ、目星をつけておいたお魚の美味しい小料理屋さんへ。ここが、大当たりでした。新鮮なカワハギのお刺身を濃厚な肝と共に頂く幸せったら...。日本酒(私だけ)を頂きながら、会っていなかった時を高速で取り戻すべく、女ふたり、お喋りも尽きません。気がつくと閉店時間。
いい気分で夜道を歩きながら、まだこの旅のメインである「温泉」というさらなる幸せが残っている事に気付く。浴衣に着替え、いざ!私は数年前まで、体温が上がるとじんましんが出るという嫌な体質だったのですが、これもいつの間にか治ったようで、心行くまでお湯を愉しむことが出来ました。露天もあり、キリリと冷えた外気と湯けむりの立つ温泉のコントラストを堪能しつつ、「長いこと夢見て来た事が、今ここで起こっている、、」と実感していました。

念のため、ハイボールの缶とオツマミを買って置いたのですが、湯上がりにベランダから見る熱海の夜景が素敵で、なんだかフクフクと満足してしまい、結局飲まずに床に就きました。

翌日は、ホテルの朝食を終え、チェックアウトしてから、熱海の町を散策することに。
熱海が推してる「五月みどりの店」なるものにも入り、想像通りの世界観にヒジョーに満足しました。(お花が沢山くっつけられたティッシュボックスカバー等...)

それから、「お寺巡りしよう」ということになり、迷った末に辿り着いた場所でオロオロしていると、品の良い女性が「あなた達、観光で来て下さったの?」と声をかけて来たので、お寺に行きたいのですが、と言うと「どうぞこちらへ」と案内してくれました。この方は「温泉寺」というお寺の、奥様でした。お庭の樹齢千年の紅葉や大きなソテツが、お寺に重厚感を与えていて、マキちゃんとしきりに「いいお寺ですねえ〜」と言っていると、立ち話もなんだから上がって、とお茶とお菓子でもてなして下さいました。聞けば、息子さんが悩みに悩んだ末、お父さんと同じお坊さんの道を選び、今は7年目の修行中との事でした。そして臨済宗は「他力本願」ではなく「自力本願」なので、修行内容もとても厳しいとの事。その他、色んな興味深いお話を聞いていて、「うわあ、自分と同い年くらいなのに、そんなにストイックな生き方をしている人がいるんだ...」と身の引き締まる思いで背筋が伸びました。(←お饅頭をモグモグしながら)
「今は木を植え替えている所だから、来年またいらしてね」とのことなので、次にまた訪れるのが楽しみです。いい出会いだったなあ〜。

熱海は、80年代に会社の団体旅行ブームなどで隆盛期を迎え、 今は大分落ち着いた感じでしたが、「ヒホーカン」を始め、その色褪せ感がまたいい感じの温泉地でした。

温泉、お刺身の夢に加え、図らずもヒホーカン、まで叶ってしまった。
旅の醍醐味は思わぬ出会いとハプニングであると、実感した旅でした。


それでは〆に、この曲を...。これまた熱海と関係ないですが!

小柳ルミ子「瀬戸の花嫁」

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

creamy emi 様

従姉妹と仲が良いのですね。
近々会えるのを楽しみにしておきますね。

M

creamy emi さんのコメント...

Mさま

はい、同い年の従姉妹とはとても仲が良いのです。
とても大切な存在なので、S.U.M.Oデーにご紹介するのが楽しみです。

エミコ